アメリカと日本の制度の違い
アメリカと日本では公的医療保険制度が大きく異なります。日本では国民皆保険制度を導入していますが、アメリカでは受給資格がある人のみが公的医療保険制度に加入できます。主な公的医療保険制度として、メディケア (Medicare) とメディケイド (Medicaid) が存在します。メディケアは、65歳以上の高齢者、身体障害を持つ人、および透析や移植を必要とする重度の腎臓障害を持つ人を対象とした連邦政府が運営する制度で、メディケイドは、低所得者を対象に、州政府と連邦政府によって運営される制度です。そのため、これらの制度の対象外となる人は民間の保険への加入を検討する必要があります。
医療保険への加入方法
アメリカでは、多くの人が、勤務する企業または所属する団体を通じて医療保険プランに加入しています。このような保険プランは団体保険と呼ばれています。団体保険へのアクセスがない人は、各自で保険プランを購入することとなります。公的医療保険制度としては、文頭で述べたメディケアやメディケイドなどが存在します。受給資格や補償内容などの詳細については各政府サイトをご参照下さい。
団体保険は一般的に、勤務する企業により提供されます。企業によっては、複数のプランを従業員に提示し、その中から従業員に加入するプランを選択させる場合もあれば、企業が選んだプランのみ提供される場合もあります。また、医療保険の他に歯科保険や視力矯正保険が提供されているかは、企業によって異なります。特別なケースを除いては、通常、一旦保険に加入すると、次のOpen Enrollment Period(保険加入申し込み期間、通常年に一度)まで他のプランに変更することはできません。
また、会社の福利厚生制度として医療保険プランが提供されている場合、企業が保険料の全額または一部を負担する場合があります。その場合、個人で保険料を全額負担するよりも、保険料の自己負担額は少なくなります。
自営業または勤務先企業が従業員に対し保険を提供していない場合は、各自で保険プランを購入することになります。個人で保険に加入する場合、特別なケースを除いては、基本的に、その保険料は全額個人の自己負担となるため、保険プラン購入の際は、様々な保険会社のプランを比較し、自分のニーズや予算に適した保険プランを選択することが重要となります。
※ 米国日本生命は個人保険を取り扱っておりません。
学校が提供する学生向けプランや親の保険プランに加入するなどの選択肢があります。学生向け保険プランについては、各大学事務所へお問い合わせください。26歳までであれば、親が加入する保険プランに加入可能な場合もあります。
<参考文献> All Retrieved June 2018
- • "医療保険" 厚生労働省, n.d. Web.
- • "Glossary." Medicare.gov. The Centers for Medicare & Medicaid Services, n.d. Web.
- • "Questions and answers about health insurance: a consumer guide." Agency for Healthcare Research and Quality. U.S. Department of Health & Human Services, Aug. 2007. Web.
- • "People under 30: Getting covered if you’re under 30." HealthCare.gov. The U.S. Centers for Medicare & Medicaid Services, n.d. Web.